別府の明響温泉から山に入ったところには、名物の「へびん湯」「鶴の湯」、「鍋山の湯」という3つの野天風呂がある。
いずれも明響バス停を過ぎて最初の大きなカーブを左折して山道へと入って行ったところにあるが、この鍋山の湯は私が最も好きな温泉である。
小さな川っぺりを通って上流へ15分ほど歩くと、急に硫黄の匂いが漂い、噴煙の上がる地獄地形が現れるアプローチもいい。
湯も灰色に濁った硫黄泉で、酸味も少々あり、火山性地獄特有の強い硫化水素臭の匂いがするすばらしい湯だ。
源泉が熱いので、小川から引き込んでいるホースから水を絶えず入れていこともあり、上下2段になった石組みの浴槽からは絶えず湯があふれ出ている。
が、その濃厚さは他に列を見ないもので、もし源泉のままだったらもっと白濁することだろう。
なだらかに傾斜した山肌にあって展望も抜群。
正面には別府湾、右手に高崎山、おまけに別府の街まで一望できる。
街がライトアップされた跡の夜景はさぞかし美しいことだろう。
宿泊こそできないが、酒でも飲みながら、時間の経つのも忘れてゆっくりと入りたくなった。